ヤツらをブッ殺したくてしょうがない

"God, I can't wait until I can kill you people,"

 

 


 

トレンチコートマフィア乱射事件

Trench Coat Mafia

 

 ヒトラー生誕110周年の1999420日、エリック・ハリス(Eric Harris:18)とディラン・クレボールド(Dylan Klebold:17)は、通っていたコロンバイン高校で自動小銃を乱射。13人を殺害して自殺

重武装した警官が突入せずに傍観していたことが問題となっている。ほとんどの生徒は自力で脱出した

2001/11月現在、両名の両親や学校・警察などに対して、損害賠償請求訴訟が継続中。

犠牲者追悼サイト

両親に対する訴訟(CNN)


エリックとディランは黒いトレンチコートを着て、食堂の裏口から校内に進入。生徒や学校職員でごった返していた食堂でコートの下に隠していた自動小銃を乱射。

2人は銃を持って図書室に向かった。生徒たちはトイレや倉庫に隠れたり、テーブルの下で恐怖のあまり動けなくなっている者もいた。

教師からの電話を受けて保安官が到着、入り口付近にいた2人と銃撃戦になった。2人は校舎内に戻ったが保安官は情報不足と安全性への懸念から突入しなかった。FBIのSWAT(特殊部隊)が到着したとき、まだ犯人の少年たちは銃を撃っていた。しかし、犯人が何人かなどの情報がなかったため突入は大幅に遅れ、犠牲者が増えた。

爆発物が建物の周囲に置かれていたため、犯人の制圧より生徒たちの脱出が優先された。

その間にも二人は次々と生徒たちを銃で撃っていった。目撃した生徒によれば二人は銃撃の時笑っていたという。最後の銃声が聞こえたのは12:30分、約一時間の乱射は二人の犯人の自殺という形で終結した。

教師デイブ・サンダース(Dave Sanders)は、できるだけ多くの生徒を安全な場所に逃がそうとしていた。彼の勇敢な行動と冷静な判断がなければ犠牲者はさらに増えていたと言われる。ただ、肩と胸を撃たれており、理科室で他の生徒と身を潜めていた。警官が到着するまで3時間以上、さらに救急隊が到着するまで40分もの間放置された。彼は警官隊に「娘たちに愛していると伝えてくれ」と言い残し、救急隊が到着するまでの間に出血多量で死亡。

爆発物の処理が終わって警察が安全を宣言したのはPM4:00だった。死者は13人。

二人の少年は、手に銃を持ちコートの下に爆発物を持ったまま、自殺していた。

CNN

エリックは乱射の数日前、入りたかった海兵隊から不合格通知を受け取った。理由は抗鬱剤Luvoxを処方されていたことだった。

Luvoxは薬局で売られている処方箋薬で、他の薬や酒と併用しなければ、精神的・肉体的副作用はない。なお、エリックの体から薬物・アルコールは検出されなかった。


子供の頃のエリックはリトルリーグとボーイスカウトに参加、リトルトンに移ってすぐディランと仲良くなる。二人はコンピュータをつないで対戦ゲームをすることに小遣いをつぎ込んでいた。

ディランも安定した中産階級の生まれで、家庭も問題はなかった。1981年9月9日生まれ、兄弟とともにリトルトンに長く住んできた。

父親は元地球物理学者で、自宅で抵当権管理の仕事をしていた。母親は地元短大(State Consortium of Community Colleges)で障害者の支援活動をしていた。

トレンチコートマフィアのメンバーはナチス式の敬礼を義務づけていた。こうした行為はいじめられ仲間外れにされたもの同士が集まった集団が、強さのシンボルとしてナチスを選んだからだ。

乱射の前年、二人が住居不法侵入と窃盗で逮捕されたことは周りの誰もが知っていた。犯罪を再び犯さないことを誓い、更生プログラムに参加することを条件に犯罪記録には載らないことになった。エリックは「怒り」を抑制する研修を受け、指導教官たちは彼の態度を見て問題は起きないと考えた。

しかし、コロンバイン高校の生徒・教師、リトルトンという町を非難するメッセージをネット上に書き込んでいた。そこには「ムカつく連中に復讐する」と書かれていた。

また、「でかい町を爆弾でぶっ飛ばして、撃ちまくりてぇI'll just go to some downtown area in some big (expletive) city and blow up and shoot everything I can"という書き込みが98年3月に確認されている。

この頃から二人はパイプ爆弾の製造実験を始め、同サイトに結果を掲載している。また、殺害対象者の氏名を記して「こいつを爆弾で吹っ飛ばす」とされていた。殺害の対象とされていた生徒とその両親が地元警察にウェブサイトを印刷して持ち込むが、警察は何も行動しなかった。

学校内で彼らをからかい、のけ者にしていた生徒たちにいつか復讐すると語っていたことも多くの生徒が証言している。エリックは財布に「暗殺リスト」という小さな紙を入れいていた。

学校の行事で二人が制作した映画は、二人が銃を持って歩いている生徒を撃つというもので、暴力的だとして放映が禁じられている。また、エリックは小説の創作で暴力的テーマを取り上げている(ショットガンで4人を殺害する話)。

また学校のコンピュータシステムに進入しようとして停学になったこともあった。

こうした危険な兆候に教師や警察は気づいていたが、何らかの行動をとることはなく、親たちも何も知らされていなかった。

Dylan Klebold(17)

Robyn K. Anderson(18)

CNN

ショットガン(18歳から合法)2丁はディランが合法的に購入したもので、女友達のロビン・アンダーソン(写左)が銃展示会(Gun Show)で買ってきた自動小銃(21歳から保有は合法だが展示会は例外)を譲ってもらった。

アンダーソンは事前に乱射事件の計画を知らなかったとして不起訴になっている。トレンチコートマフィアのメンバー全員が警察に事情聴取を受けた。

事件の前にディランのBMWに4人が乗っていたという証言があり、あと2人の共犯がいる可能性が高い。エリックはサイト上で共犯達と交信していたとみられる。Vodka(ウォッカ)というコードネームがディランのものであることは確認されたが、 "KiBBz"は依然不明のままだ。

エリックとディランは爆弾の製造法をインターネットで学んだ。構造は単純なものだったが、別の場所で爆発したものは時限装置つきで素人離れした出来たったという。

素人でも作れるこの爆弾は図書室の壁を貫通するほど強力だった。また、プロパンガスボンベに発火燃料をつけたものもあったが、爆発しない場合、自ら火をつけるつもりだった。

もしすべての爆弾が計画通り爆発していれば300人程度の死者が出たとされる。

エリックの寝室から500人殺すという計画が書かれたメモが発見。また、最終的な計画では、周辺の家々をも破壊した後、飛行機をハイジャックしてニューヨークに突っ込むことまで考えていた。

さらにRocky Mountain News.にエリックが投稿した手紙には、さらに続きがあると言っている

おれが死んだからって終わりじゃないぜ。おまえらもかわいそうなヤツらだ。さらなる死人がでる日は"12Skizto."、せいぜいこれを解読するんだね。リミットは4/26日。じゃ〜ね〜!  

"You may think the horror ends with the bullet in my head, but you wouldn't be so lucky. All that I can leave you with to decipher what more extensive death is to come is "12Skizto." You have until April 26th. Goodbye."

1999年4/26日には厳戒態勢がしかれたが何も起きず、警察はただのでまかせであると発表。

ただ警察の対応が遅かったため余計な犠牲者がでたと、やり場のない怒りをぶつける者もいた。警察は全部で250あるすべての部屋の安全を確認しなければならならず、犯人の情報もなかった反論。また、危険な兆候があることを生徒達が警察に相談したにも関わらず、何も行動しなかった事も非難された。

保安官事務所、警察、学校の警備員、親、教師、学校、銃メーカー、ガンショップ、心理カウンセラー、など責任のなすりあいが続き、訴訟がおきている。

また犯人の両親も監督責任を追及されている。両親は自宅に大量の銃や爆弾があったことや危険な兆候については気づかなかったと裁判で証言している。一方、プラカードを持って彼らを支援する近隣住民もいた。

犠牲者を悼む13の記念碑の横に2つの十字架が立てられたが、これは2人の殺人犯を赦すという意味だという。


 

−−− 事件の解説 −−−

この事件で最大の問題となっているのは、数々の危険な兆候を学校・警察・親が見逃したことで、この点では裁判が続いている。また、未成年の少年がショットガンや自動小銃、爆弾の材料を簡単に入手できたことも問題として指摘される。

警察やFBIの危機管理能力も疑問視されている。結局、武装警官が数百人集まったにもかかわらず、事件発生から4時間近くもの間、突入しなかっただけでなく何もせず傍観していた。

日本で犯罪が少ない理由」でも指摘したが、能力のない人間に「おまえは敗者だ」と言ってしまうアメリカ社会の不寛容がこの事件の本質だろう。

 

 

人間を殺すのは人間であって銃ではない

Not guns, who kill. 

(アメリカ最大級の圧力団体、全米ライフル協会のスローガン。歴代大統領はほとんどが同会の会員で多額の献金をもらっている。資産はおよそ3億ドル)

 

 

 

写真CNN

http://www.columbinecd.com

犠牲者追悼サイト

 

 

=== 関連記事 ===

学校における銃乱射

少年犯罪特集

 

 

 

 

This web-site was launched on 12th June 1999.
Copyright ©NSJAP, 1982-2012 All rights reserved.